関節リウマチ 診察
関節リウマチは、レントゲン検査・関節エコー検査、血液検査で病勢の「可視化」ができてきました。
しかし、関節の腫れや痛み、動きの変化などは触診でしか分からないこともあり、アナログですが重要な評価法の一つになります。
DAS28やSDAIなど関節リウマチの評価として、全身の関節の圧痛・腫脹関節をスコアリングすることで、糖尿病のHba1cと言ったような治療の目安となる評価にもつながります。
治療を始めると、肺・腎の障害も関節リウマチの治療を行う上で評価が必要となります。
最初に現れるのが、身体の所見ですので、併せて定期的に診ていきます。
【DAS28】
【DAS28 評価関節】
DAS28 ESR=0.56x√圧痛関節数+0.28ｘ√腫脹関節痛+0.7ⅹLn(ESR)ⅹ0.014ⅹVAS
Ln :自然対数
ESR:血沈速度（mmhr）
VAS:mm
対象関節：上記２８関節
今では評価が軽く出てしまことから使われなくなってきましたが、関節リウマチの活動性を定量的に評価できる画期的な方法でした。
腫脹・疼痛関節数を計算し、疼痛の程度、血液検査結果を公式で計算することで、活動性を算出します。
それまで、68関節を評価していましたが、煩雑すぎていたものを、28関節に絞っております。
DAS28＝3.2を下回ると、関節リウマチの進行が抑えられていることが多く見られます。
DAS28<2.6であると、生物製剤の休薬を検討します。
【SDAI】
SDAI＝圧痛関節数+腫脹関節数+患者VAS+医師VAS+CRP（mgdl）
対象関節：上記２８関節
DAS28よりもシンプルに、リウマチの活動性を表した評価法で、SDAI（Simplified Disease Activity Index）と言います。
DAS28にない医師の評価も入ります。
リウマチの治療がより細かく治療できるようになり、こちらの評価が用いられるようになりました。
腫脹・疼痛関節数を計算し、疼痛の程度、血液検査結果を公式で計算することで、活動性を算出します。
28関節にて評価します。
SDAI＝11を下回ると、関節リウマチの進行が抑えられていることが多く見られます。
SDAI＜3.3であると、生物製剤の休薬を検討します。
【CDAI】
CDAI＝圧痛関節数+腫脹関節数+患者VAS+医師VAS
対象関節：上記２８関節
SDAIよりも更にシンプルに、リウマチの活動性を表した評価法で、SDAI（Clinical Disease Activity Index）と言います。
血液検査値が省かれ、所見のみで判断します。
腫脹・疼痛関節数を計算し、疼痛の程度、血液検査結果を公式で計算することで、活動性を算出します。28関節にて評価します。SDAI＝10を下回ると、関節リウマチの進行が抑えられていることが多く見られます。SDAI＜2.8であると、生物製剤の休薬を検討します。
「リウマチのことを知りたい」「整形外科ではどんな症状を扱うの？」などなど、素朴な疑問から専門的なご質問にもお答えしています。※かかりつけの方は、クリニックまでご連絡ください（電話再診にてお受けします）
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